このところの、トルコリラ(TRY/JPY)急落の原因は、アメリカによるトルコへの制裁と、関税見直しが原因です。
その前から、トルコの選挙後の閣僚人事、政策金利の据え置き・・・悪い流れは、ありました。
そこにきての、この「トドメ」です。
特に、2018/08/10のトルコリラ急落は、このところ、アメリカとの関係悪化が深刻になってきたところに、アメリカが、トルコに対して、関税を一部「倍」に引き上げたことが、「トドメ」となっています。
(ブルームバーグ): トルコが全面的な金融メルトダウンにまた一歩近づいた。トランプ米大統領が同国への一部関税を倍に引き上げることを承認したほか、トルコ政策当局に相場急落を食い止める能力はないとの見方が広がった。
通貨リラは一時24%下落し、次々と最安値を更新。株価指標のイスタンブール100種指数は一時8.8%下げた。インフレ高進と新興国で最も大幅な経常赤字で既に圧迫されているリラに、米国の行動は新たな一撃を与えた。トルコの混乱で他国への波及懸念が強まる中、リスクの高い資産を敬遠し、先進国債券に安全性を求める動きが広がった。米国債とドイツ国債が上昇、南ア・ランドやアルゼンチン・ペソが売られ、株式相場は世界的に下落した。
トルコの債券も値下がりし、指標となる債券の利回りは過去最高水準を付けた。同国のエルドアン大統領が市場に対し、好戦的な姿勢を示したことが背景。米政府によるトルコ閣僚2人に対する制裁決定で相場の大荒れが誘発されて以来初めて公に発言したエルドアン大統領は、国民に外貨売りを呼び掛けた。「これは国家的、地域的闘争だ。これがトルコに経済戦争を仕掛ける者へのわが国の答えだ」と述べた。
トルコのアルバイラク財務相は同国の「新たな経済モデル」を発表するために記者会見を開いたが、投資家の懸念を和らげる政策メッセージを示すことはできなかった。
ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのストラテジスト、ウィン・シン氏は「良い結末にはならないだろう」と発言。「物事が進んでいる状況を踏まえると、経済のハードランディングや外貨建て社債のデフォルト(債務不履行)、銀行破綻の可能性に市場は備える必要がある」と話した。
引用元:msnニュース
[ワシントン 1日 ロイター] – 米財務省は1日、米国人牧師アンドリュー・ブランソン氏の拘束に関与したとして、トルコのギュル法相とソイル内相に制裁を科した。米政府は牧師の解放を求めており、トルコ政府への圧力を強めた。
引用元:ロイター
[ワシントン 3日 ロイター] – トランプ米政権は、トルコが米国の鉄鋼・アルミニウムに対する関税措置に対し報復関税を導入したことを受け、一般特恵関税制度(GSP)の下で同国に認められている非関税での米市場へのアクセスを見直している。
一般特恵関税制度の下でのトルコの対米輸出は昨年16億6000万ドル。品目には自動車、自動車部品のほか、宝飾品などが含まれる。
トルコは報復措置として17億8000万ドルの米製品に対する関税措置を導入した。
引用元:ロイター
市場では、もともと、トルコ選挙後の新政権の閣僚人事、政策金利の「据え置き」そして、今回のアメリカとの関係悪化・・・
トルコリラは、最安値を適宜更新中です。
トルコリラ(TRY/JPY)の下落原因
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トルコ新政権の閣僚人事
トルコ中銀の独立性が・・・
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トルコ中銀の政策金利据え置き
やっぱりな・・・
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アメリカとの関係悪化(トドメ)
今回のトルコリラ(TRY/JPY)の急落は、記事を書いている時点では、17円前半です。
一時、15円台もつけました。
しかも、今は連休で、マーケットが薄くなる時期です。
急落が、まだ「何度」かあるかもしれません。
短期的には戻しても、中長期的には、下落基調がこのまま続くと思います。
ポジション管理(証拠金管理)には、注意が必要です。
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